ⅩⅨ.太陽




正位置 破綻、破滅、災厄、因果応報
逆位置 緊張、腐敗、禁忌


正位置 生命、成長、影響、破壊
逆位置 死没、空虚、不毛

 生命と脈動の象徴。
 このカードの逆位置は「死没」や「流産」の暗示ともされ、あまり話題にはならないがけっこう不吉な占い結果でもある。

 このカードの意味は「強烈なエネルギー」とそれに付随する「影響力」になる。
 人間は良くも悪くも周囲に影響を及ぼして生きていくが、太陽のアルカナが示すのはそういった有機的繋がり、即ち「“生命”という現象」である。
 裏返して言えば、このカードの逆位置が示すのは「生命やそこから生じる活動も存在しない、冷たく空虚な死の世界」である。
 冒頭でも触れたように【太陽の逆位置】は死の暗示と解釈される事が多いが、さもありなんといったところだろう。【太陽】が照らして初めて、世界は動き出すのだ。

 他方、占いで太陽の正位置が出たなら、こうも考えられるだろう。「周りの迷惑を考えて行動せよ」
 規模の大きな活動を行えば、それだけ多くの人間に影響を与える。無自覚の内に誰かを傷つけてしまうかもしれないし、逆にあなたを目障りに思う人間の目に留まって攻撃されるかもしれないということだ。
 太陽の熱は時として、水を枯らし、大地を荒らし、あらゆる生命を脅かす脅威ともなる。自制を知らぬ【太陽】は、輝けば輝くほど恵みにはほど遠く、周囲を際限無く焼き尽くしてしまうだろう。

 キャラクターとしては「非常にエネルギッシュで、周囲に強い影響力を持つ」「ただし、与える影響が好ましいものとは限らない」、そんな人物が当てはまる。
 性質上、良くも悪くも物事の発端になることが多い。そして、ちょっぴり強引な人物の傾向がある。