Ⅰ.魔術師




正位置 始動、創造力、好奇心、散漫
逆位置 静止、スランプ、無気力


正位置 開始、創造力、好奇心、散漫
逆位置 静止、スランプ、無気力

 創造と探求の象徴。
 奇術師と訳されることもあり、実際テーブルの上に色んなものが転がっている。

 「この世のはじまりは炎に包まれていた」とはポルナレフの談だが、元の図柄においても魔術師は松明を掲げている。
 即ちこのカードが象徴するのは「創造力」だが、単に何か生まれることを暗示しているわけではない。
 (そういった暗示はむしろ【太陽】や【世界】の暗示が近い)

 このカードが関わるのは、何かが生まれる過程において最もはじめの部分、つまり「アイデア」「構想」の部分である。
 何かを新しく始めようという時に障害は数多いが、最大の障害はアイデアである。アイデアなくしては何事も始まらないからだ。
 ふと脳裏に降り立って何かを生み出す力を与えてくれる、このカードが象徴するのはそんな閃きである。
 それが成就するのか、それとも途中で頓挫するのかはまだわからない。それでも何かが新しく鼓動を始めた瞬間を、このカードは知らせてくれるだろう。

 キャラクターとしては、「好奇心旺盛な言い出しっぺ」「しかし移り気で、周囲を振り回すこともある」、そんなキャラクターが当てはまる。
 好奇心や探究心が欠かせない職種として、芸術家のキャラクターはこのアルカナの適性が高い。