▼上層【 アースガルズ 】
諜報課【 ラインゴールド 】

島内の放送事業に携わる情報機関【ニーベルング】が持つ、諜報機関としての顔。
所属ルートとしては広報課からの異動や、YDFからの引き抜きが主。
逆に、【ラインゴールド】での活動に陰りが出たため広報課へ戻る者もいる。

一般に周知されている【広報課】とは異なり、反体制勢力の監視を主任務とする。
【グングニル】の目と耳であり、先のラグナロク戦争においてはグレイプニルの後方支援で活躍した。
なお、活動内容や縄張りの重複からYDFの公安部とはいがみ合うことも多い。


科学捜査班【 ヘルメス 】

ユグドラシルにおける科学捜査の研究および鑑識を行う専門機関。
現実の日本だと【科学警察研究所】【科学捜査研究所】に相当する組織である。
その性質上【フラメル】【YDF】とは非常に密接な関係にあり、人員の行き来は多い。

分野は法医学(生物科学)、心理学、人文、物理学(工学)、化学など多岐に分かれる。
元は【フラメル】を母体とした組織であり、共にユグドラシル最高峰の科学技術レベルを誇っている。
当初は物証が残らないとされていた超能力犯罪についても「PSYエネルギーの痕跡を辿る」という形で回答を示した。

犯罪のプロファイリングについても彼らの管轄であり、島内の犯罪捜査において重要な役割を担っている。
直接の逮捕権こそないが、YDFと行動を共にしたり捜査への助言を行う機会は多く、
結果として犯人逮捕の現場に居合わせるケースも少なくないようだ。

セントラルタワー内の本部に加えて、上中下層それぞれに支部がある。
一般捜査において鑑識を担当するのは主に後者で、本部はより重大な事件や研究開発分野を担う。

【関連PC】 遠見 静寂

YDF【 ギャンビット隊 】

上層のYDF部隊。
隊員はいずれも一芸に秀でた者が多く、高い専門性を以て事件解決にあたる彼らの信頼は上層においても厚い。

――中層の【LUNA隊】に所属する【ソルト・レイン】が、かつて所属していた部隊でもある。

【関連NPC】 駒津こまづ ふう
年齢不詳 不詳 能力タイプ/不詳 能力名/盤上の空論 - チェス・コマンダー -

上層のYDF部隊「ギャンビット隊」のリーダー。
適材適所を信条としており、たとえ多少能力が劣る部分があっても
配置次第では力をしっかり引き出せると考えている。

かつてソルト・レインに目を見張るものがあると考え雇用するが、
想像を超えて暴走する彼とその後始末に頭を悩ませる日々が始まった。
当初は根気よく付き合っていたものの、心労が極まってギブアップ。
LUNA隊へ異動するよう上層部に直訴し、現在に至る。
今では彼ともう無関係だが、LUNA隊の情報を受けると未だに胃が痛くなる後遺症が残った。
自分と同じような境遇の部隊長と一緒に飲みに行くことも増えたとか何とか。

異能【盤上の空論チェス・コマンダー】はチェスに似たコマを創造する能力。
人物をマーキングさせたコマを地図の上に配置することで、その人物の動きに対応してコマが動く。
部隊の現状を逐次把握できる、指揮官向けの能力である。
ただし適用できるのは屋内地図限定であり、あまりにも大規模な建物だと異能の出力が追いつかない。
また、マーキングされた人物の中でも予め駒津の許可を貰っている者ならば、そのマーキングを他者に譲渡することができる。


自然崇拝教団【 ネルトゥス 】

鉄とコンクリートの上に住む人類の現状を良しとせず、土壌を増やす活動をしている宗教団体。
中心となる信者は地球を万物の母と崇め、植物、特に樹木をその分身として神聖視する。
「他者の屍を踏みしめて生きるのが生き物のあるべき姿」とするシャーマン的(?)な思想を持つ派閥もいる。

また、環境保全団体が過激化したもの、それらの人物を食い物にしている人間など、
宗教的な信仰に限らず様々な人種が合流、各々の目的のため暗躍している。
多くの植物学者、生物学者を味方につけており、裏に流れる金も多い。
経済力の裏には【ルーン企業連】の関与も疑われている。


遠見一族

東方にルーツを持つ異能者一族。
旧くから社会の裏で犯罪の検挙等に貢献してきた、歴史ある異能一族である。
PSY因子と異能力という概念が世間一般に露見・浸透したことを契機に、
ユグドラシルへ一族丸ごと移住した。

科学の発展、異能が普遍化したことで表社会に引きずり出されたこと、社会全体の異能に対する意識等、
劇的な環境の変化は一族としてのアイデンティティを揺らがせるに十分なものであった。
一族としてのブランドを守ろうという嘗ての当主の意思の下、成員はいずれも強い特権意識に囚われている。

先祖代々「千里眼」に類する異能で知られており、
その代で最も強力な異能を持った者が当主になる掟が存在する。
遠見の子は異能や視力について過酷な鍛錬が行われており、
訓練を経てなお異能に発現しなかった者は「居なかったもの」として扱われる。

千里眼で社会に貢献していた事から「常人には見えない物を見る事」こそが至上の価値であり、
事実として歴代の党首は未来を見通し予言者として活躍した者も居たという。
そして仮に異能が攻撃的で強力であっても、兵器やツールで代用可能ならば無価値とされている。
要するに「遠見家」らしい「特別」な異能であることが尊ばれている。

また、権力争いや骨肉の争いも起こりそうなものだが、
全員が何らかを「視る」能力者なため、屋敷の中では常時誰かが誰かを監視し合っており、表面上は何も起きてはいない。

【関連PC】 遠見 隼人、ツクシ・T・ティルチ、遠見 静寂

イザヴェル通り

アースガルズのメインストリート。喫茶店やブティック等様々な店が立ち並び、掃除用ロボとしてクラップトラップが巡回している。
上層そのものの民度もあり、賑やかながらもある種の落ち着きがあるエリア。
早い話、バカが少ない。

豊富な監視カメラに加え、クラップトラップが警備員の役割を果たしている影響で治安も良好。
とはいえ、常識の通用しない異能犯罪相手には取り締まりにも限界があるようだ。


酒屋【萃夢想】

【イザヴェル通り】内にある小さな酒屋。
24時間年中無休だが、客入りが少ない時間帯はたまに店主が居眠りしている。
万引きしようとしたら飛び起きるので、寝入ってるわけではないらしい。

種類・銘柄問わず様々な酒とおつまみが取り揃えられている。
戒律の影響で酒類の購入は禁止されていることが珍しくないので、いつでも酒が購入できるという点では重宝されている。
他方、店主は営業中でも当たり前のように飲酒するため、店に入るだけで酒臭い。

【関連NPC】 伊吹 萃香
年齢不詳 女性 能力タイプ/トランサー 能力名/御伽の国の鬼ヶ島 - ミッシング・パワー -

二本の角が生えたミュータントの少女。元々は違法製造されたキメラであり、市民権を獲得してからは一市民として生活している。
異能【御伽の国の鬼ヶ島】は物質を分解・再構築するトランサー。応用として分身も可能。
イルカが脳を半分ずつ眠らせるように、店番と睡眠役を分身間で交代することで24時間営業を実現している。

アル中であり、酩酊状態がデフォ。
笑い上戸で客にもよく絡むが、それ以外に暴れたりはしないので酒癖が悪いわけではない。

「ぅーい……んあ、お客しゃん? ぬへへ……らっさぁーい! ひっく……」
「あり? もう行くの? 水臭いこと言うなよもうちょい付き合えって~。私の酒が呑めんっちゅうのかぁ~!?」


セックヴァベック博物館

PSY因子により特殊な性質を帯びるようになった物質群、【賢者の石】を展示している施設。
フラメルで研究が終了した賢者の石は基本的にここに収められている。
施設自体が賢者の石により拡張された空間であり、現在もなお広がりつつある。

解説文・発見者等の記載と共に様々な分野の展示品が納められている。
展示品はアンチ能力装置で不活性化されているため、安心安全。
また、有事の際はグングニルから承認を得ることで展示品が使用される場合もある。

【関連NPC】 卓捨 不違、パイン・アップル