東方にルーツを持つ異能者一族。
旧くから社会の裏で犯罪の検挙等に貢献してきた、歴史ある異能一族である。
PSY因子と異能力という概念が世間一般に露見・浸透したことを契機に、
ユグドラシルへ一族丸ごと移住した。
科学の発展、異能が普遍化したことで表社会に引きずり出されたこと、社会全体の異能に対する意識等、
劇的な環境の変化は一族としてのアイデンティティを揺らがせるに十分なものであった。
一族としてのブランドを守ろうという嘗ての当主の意思の下、成員はいずれも強い特権意識に囚われている。
先祖代々「千里眼」に類する異能で知られており、
その代で最も強力な異能を持った者が当主になる掟が存在する。
遠見の子は異能や視力について過酷な鍛錬が行われており、
訓練を経てなお異能に発現しなかった者は「居なかったもの」として扱われる。
千里眼で社会に貢献していた事から「常人には見えない物を見る事」こそが至上の価値であり、
事実として歴代の党首は未来を見通し予言者として活躍した者も居たという。
そして仮に異能が攻撃的で強力であっても、兵器やツールで代用可能ならば無価値とされている。
要するに「遠見家」らしい「特別」な異能であることが尊ばれている。
また、権力争いや骨肉の争いも起こりそうなものだが、
全員が何らかを「視る」能力者なため、屋敷の中では常時誰かが誰かを監視し合っており、表面上は何も起きてはいない。