▼映画スタジオ【 パズズ 】


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中層にスタジオを置く、小規模な映画会社。
キーワードは【映画】。

作品はモキュメンタリー、モンスターパニックをはじめとした俗悪三流映画が大半。
代表作は『モヒカン・シャーク』など。
不条理で代わり映えしない筋書きとホームビデオレベルの演出から一般の評価は散々。
一方、無名の俳優ばかり起用しているわりに、役者の演技だけは「真に迫っている」と好評である。

実際は、彼らの取る映画は「ノンフィクション」である。
編集・加工は多少行っているが、起こっている事は全て事実。
「組織ぐるみで撮影したスナッフフィルム」というのが彼らの映画の正体である。
物証の隠滅やモンスター輸入のために、【スヴァルトアルフ】や【ルーン企業連】といった別組織と提携する事もしばしばあるようだ。

出演者に与える難題の殆どは「解決策」が用意されており、その一点においては何故かフェア。
しかし極限状態に由来するパニックから、適切に対処して「エンディング」を迎えられる者はほんの一握り。



ミハヤ・オザキ

男性 58歳
能力タイプ エスパー
能力名 知らない知り合いエクストラ・エキストラ
一人称 僕、私
二人称 君、○○くん
三人称 ???
ベース 朗らか
その他
口癖等

【 パズズ 】社長、総監督。トレードマークは白衣。
外見は歳相応だが振る舞いはアグレッシブで若々しく、流行にも敏い。そして何よりも映画好き。
実は元フラメル研究員で、一般人を巻き込む事故を起こした(実際は故意)ため服役した経歴がある。
今も研究者としての情熱・才覚は健在で、映画に出現するモンスターの一部は彼のお手製。

人の素晴らしさは絶体絶命の極限状態で発揮されると信仰しており、追い詰められた者が奮起する瞬間を映像に収めるのが目的。
彼なりの「人間賛歌」であり悪意によるものではないが、作品のため人命を消費する事には微塵も疑問を抱いていない破綻者。

異能は認識に干渉するエスパー能力【 知らない知り合いエクストラ・エキストラ】。
この能力の影響下で撮影された映像・写真・音声などを、実際のその人物と結び付けることができなくなる。
たとえ彼らの映画に知り合いが、恋人が、家族が、あるいは自分自身が映っていようと、
「顔も名前も声も同じだけの別人」としか認識できない。
ただし、詳しく観察すれば言動の一致などから「そうなのではないか」と推察することはできるだろう。

「カットカットカットォーッ!喰われるシーンでは悲鳴が重要なんだってばさァ~。このシーンは最初から撮り直しだなァこりャ……」
「僕は良い映画が撮りたいだけなんですよ。
 観ている人がゲロを抑えられなくなって、悲鳴と涙で顔をぐしゃぐしゃにして、でも画面から目を背けられない。
 そんなエネルギッシュな映画が撮りたい」

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